愛人募集

愛する人と書いて愛人という。
しかし、出会いサイトで知り合う愛人募集の女の子には愛はない。お金だけで信頼を結ぶドライな関係。ここで愛を計る単位はお金の額だ。ややもすればペシミズムな気持ちになることも多い。
夢心地の中でそんなことを考えながら、コーヒーの香りに目を覚ます。体を起こすと、キッチンで料理しているサユリさんの後姿が見えた。
愛人募集をしていたサユリさんに声をかけたのは、三か月ほど前になる。
最初こそホテルだったが、二回目からは家に来てもらっている。家と言っても、狭くて格安なありがちのワンルームマンションだ。
昼はOLをやっているサユリさんは、約束の日の夜に仕事帰りで訪れる。スーパーのレジ袋を下げてやってくる彼女の姿は共働きの主婦のようだ。
そして、サユリさんの手料理を肴に発泡酒で乾杯する。その後、時間があればサユリさんは掃除や洗濯もやってくれる。
夜もすっかり更けた頃になると、一か月に一度だけの熱い夜だ。特定のカノジョがいない僕にとっては、憩いのひと時である。
そのまま、サユリさんは泊っていき、朝は朝食をふるまってくれる。そして、一緒に部屋を出て、お互いの職場に出向くのだ。
愛人契約
こちらから家事をお願いしたわけではないのだが、せっかくだからと彼女が気を利かせてくれる。だから、愛人と言うよりも、性処理込みの家政婦さんを雇っているような気持ちになることが多い。
もちろん、僕はサユリさんのきれいな体をたっぷりと愛するのだけど、それは心が伴う愛ではない。金銭授受に基づいた一夜限りの関係だ。
ただし、翌月にサユリさんが訪れてくれるまで、僕の心は空虚になる。サユリさんがいない夜、自分で朝食を作らなければならない朝は寂しい。
ただ、僕はわかっている。サユリさんは僕の家でお金をもらって働いているようなものなのだ。毎日、サユリさんに来てもらうだけの財力は僕にはない。
例の出会いサイトで、サユリさんはまだ愛人募集を続けている。きっと、月一回の僕のお手当だけでは、彼女の想定する稼ぎに届かないのだろう。もし、サユリさんに多額のお金を投資する富豪が現れたら、僕のような小市民はサユリさんから切り捨てられるかもしれない。
僕はサユリさんのワンオブゼムでありオンリーワンではないのだ。それはわかっているつもりである。
でも、これが愛なのか?と聞かれると、きっと、サユリさん不在の一か月間に感じる寂しさも愛の表れなのだと思う。
サユリさんが煎れてくれたコーヒーを飲みたいな、と僕はまずいスティックコーヒーを喉に流し込みながら思った。
愛人契約の意味
パパ活

センズリを見せる

出会い系サイトで知り合ったハコちゃんはセンズリに興味津々だった。
「センズリしている男性の表情が好きなんっすよ」
セックスの時は無意識に目を閉じて快感に浸ってしまうので表情フェチには不満なんだそうだ。21センチュリー世代の考えることはよくわからない。
「センズリを見せてくれたら死んでもいいわ!」
陶酔しきった表情でハコちゃんは言うが、別に死ぬ必要はない。それが楽しいと言うのならセンズリを見せるくらいはわけはないからだ。リクエストがあるなら応えてもいい。まあ、まさか本当にリクエストされるとは思わなかったが。
僕もエロ動画配信でエセJKのオナニーものとかはよく見るので、それと同じような感覚なのだろうか。だけど、女の子のオナ見せは好きだが、女性が男のセンズリを見て興奮する性質は理解しがたい。
DXLIVEという無修正のライブチャットを見つけて興奮する
「それは立派な男女差別だよ!」とハコちゃんは怒る。すみませんでした。
そんなわけで、僕はハコちゃんにセンズリを見せることになった。そのままでは勃つものも勃たないのでハコちゃんにおっぴろげてもらう。輝かしい21センチュリーを代表するような美マンだ。ああ、たまらん、と僕はそこに挿入している自分を想像してしごき始めた。
「いいねーいいねーその表情」
何がいいのかわからないが、ハコちゃんは今にもヨダレを垂らしそうな表情で僕を凝視している。そして、そのハコちゃんのクリクリ目玉がまた僕の欲情をそそるのだ。これこそまさに21センズリー!
そして僕はほどなくイッてしまった。ただ、僕は満足したのだが、ハコちゃんにとって何が面白かったのだろうか。僕のザーメンまみれのちんこをウェットティッシュで優しく拭ってくれているハコちゃんを見下げながら僕は思った。
やがて、ハコちゃんは僕を見上げてにっこりと微笑むと、「大好き!」と緩んでいる僕の口元に熱いキスをしてくれた。すると、萎んでいた僕のモノが再び固まり始めている感触がやってきた。21センチュリーはまだまだ続く。
電マ
バター犬