本の世界に逃げ込む。
見たくない現実があるから。
私の職場は図書館。ここはまるで本が作ってくれる要塞なのだ。
先月とてもショックなことがあった。
それからもう二週間も経つのに、中々立ち直ることができない。
別れた男と再会してしまったことが、まずかった。
会うべきではなかったのに会ってしまった。
起こったのは、仲違いだった。
そして、決別した。
過去と決別した。
はっきりさせるのは、辛いことだ。
出会いアプリに登録したけれど、なにもしていない。もうその出会いアプリをログインしないまま
放置し続けて、一週間以上経っている。
私は恋人関係が終了しても、引きずらないコツを彼から教わった。彼はプレイボーイだったから
まあそこら辺も学ぶことが多かった。
そのコツは・・・別れたあとも連絡を取り続け、縁を切ることはせずお互い好き勝手やれる状況にしておくことだ。
はっきりさせるから、引きずることになる。
曖昧にしておけば、引きずることはない。
だからその彼に合わせて別れたあとも連絡を取り続けた。
でも、ちゃんと切っておくべきだったかもしれない。こんな最悪なことになるのならば。
私ははっきりさせたのだ。決別=縁切りだ。
はっきりさせたが故に、こうして引きずっている。
でも、終わらせなければいけないこともある。彼がそれができない人ならば、
私がやってあげるしかない。すごく辛い。けど、こうするしかなかった。
再会してはいけない組み合わせもいる。
一度別れたら、すっぱりと完璧に別れなければいけない人たちもいる。
一時は辛いけれど、長期的にみればそのほうが傷が浅くて済む。
私は皮肉にもこれと逆のことをして、この真理に気付いた。